ポラリス(Polaris )は現在の北極星で、こぐま座で最も明るい恒星である。バイエル名こぐま座α星、フラムスティード名こぐま座1番星。「プトレマイオスの星表」でも「ティコの星表」でも、それぞれこぐま座の最初に掲げられていた。
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ポラリスは、北極距離が2000年分点で約44分と天の北極に非常に近い位置にあり、最も天の北極に近付く2100年の前後数世紀間は北極星となっている。
ポラリスは三重連星で、黄色輝巨星(または超巨星)でセファイド変光星でもあるポラリスAと明るい黄色の主系列星であるポラリスBとが約2700天文単位離れて回り合う実視連星となっている。ポラリスBは中口径の望遠鏡でも見ることができ、1780年にウィリアム・ハーシェルによって発見された。1929年に分光観測によって、ポラリスAにもう1つ非常に距離の近い伴星(ポラリスP、ポラリスa、ポラリスAbなどと呼ばれる)が存在することが明らかになった。2006年1月にアメリカ航空宇宙局はハッブル宇宙望遠鏡でポラリスを撮影し、3つ全ての星を直接撮影することに成功した。ポラリスAに近い方の伴星は主星であるポラリスAからの距離が約20天文単位しか離れていないため、主星の光に埋もれてほとんど見ることができない
ポラリスまでの距離はヒッパルコス衛星によるアストロメトリー観測によって431光年(132パーセク)と求められている。ポラリスAのスペクトル型はF7型の輝巨星 (II)または超巨星 (Ib) である。ポラリスBはF3V型の主系列星で、ポラリスAbはポラリスAのすぐ近くを公転する矮星である。最近の観測で、ポラリスはA,F型の恒星からなる集中度の低い散開星団の一部である可能性も示唆されている。
巨星であるポラリスAは古典的な種族Iのセファイド変光星である(銀緯が高いため、かつては種族IIであると考えられたこともあった)。セファイド変光星は距離測定の標準光源として用いることができる重要な天体であるため、地球から最も近いセファイドであるポラリスは詳しく研究されている。1900年頃の観測では、ポラリスは約3.97日の周期で平均光度から約±8%の振幅で変光していた。しかし20世紀半ばになるとこの星の変光の幅は急速に減少した。1990年代半ばには変光幅は1%にまで減少し、現在も低い水準が続いている。またこの約100年間で平均光度は約15%明るくなり、変光周期は1年に約8秒の割合で延びている。